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お風呂 愉快と不愉快の混浴

今まで銭湯に行ったことのない私にとって、共同のお風呂に行くのは抵抗がありました。きっと、手拭いで前を隠したりして優雅に入るんだろうな。自分の部屋のお風呂に入ろうか。でも、追い炊き機能がないから給湯費は莫大になるだろう。掃除も大変だし。
で、恐る恐る行きました。前なんか隠す人はいません。脱衣所で、素っ裸で長話をする人さえいます。大体、湯船にタオルを持ち込むのは禁止なのです。
 
 私の選んだ時間は、多くて4人、時には私一人ということもありました。広い湯船(家庭用の湯船と比べれば、の話ですが。カランの数は8個ですから)に身を浸した時の快感。寒さに縮んでいた肌が、一分と経たないうちに全身ピンク色に変わります。これは健康にいいでしょう。思わず「泳ぎたいな」と声に出して言いました。洗い場にいた誰かが「泳げば?」とけしかけます。平泳ぎで4回お湯を掻いたら向こうに着いてしまった。「つまんない」。 
「呆れた。今まで泳ぎたいと言った人はたくさんいたけど、本当に泳いだ人、初めて見たよ」 冷やかな視線でした。そんなからかい半分の挑発に乗ってみせれば、みんなが笑ってくれる。私が今まで生きてきたのは、そういう仲間が集まった世界でした。ここは、相手の意図を推し量って何かをしなければならない所らしい。苦手でした。そういう世界が。面倒くせぇ!
 
会話をお風呂場の中で交わすのは、無理でした。年中誰かがお湯を流しているので、声が聞こえないのです。素っ裸の脱衣所の会議も、やはり裸は裸、よほどのおしゃべりでなければ、ほんの5分程度。とても友達になるほどの付き合いは生まれません。
 
あるとき、二人しかいないお湯から私が上がり、風呂場を出ようとした時、「待ってぇ。私を1人にしないでぇ」と中から叫ぶ人がいました。あ、私ともっと話したいという人がいるのかなと希望を持って振り返れば、「誰もいないと、私が倒れた時困るからぁ」ですと。
お風呂で倒れる人は結構多いらしく、お湯の中で亡くなる人もいます。ヘルパーさんが駆け付けるまで、その亡くなって浮かんだ人を手で払いのけながら、入浴を続けた人がいたそうな。いい度胸です。 尊敬しちゃいます。

そんなわけで、お風呂大好き人間になった私は、毎日通うようになりましたが、ここも入る時間が同じなら、来る人も同じ。他の時間に行くと 「何でこんな時間にあなたがいるの」と睨まれることもあるということで、お友達どころの騒ぎではないことが分かりました。「泳げば?」の彼女と一緒の時間になったことで、お風呂の「大好き」加減が半減してしまったのが、ただ残念でした。

これ 私じゃありませんよ。
念のため
お風呂
 



プロフィール

borobear

Author:borobear
父が婚約者の母に贈ったイギリス製の熊。昔はピカピカに可愛く輝いていたのに、今や薄汚れてボロ熊に。私も老人ホームで薄汚れ。同じボロなら居直って、なりふり構わず踊らにゃそんそんという具合に、仲良く生きています。

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