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食卓の選択 1

食堂に入った時、私の勇ましい格好を見ても、特に何か反応が起こったようには見えませんでした。でも、朝食のお盆を持ってウロウロ席を探している間に、ひそやかに何かは起こっていたのです。ヒソヒソ、コソコソ。好奇の目。反感の目。

 

食堂は、一度に70人程度入れる大きさです。でも、全員が一度に会するわけではありません。オープンと同時に入る第一組が一番多く、それから順次好きな時に誰かがやって来て、空いた席に座るという具合になっています。どこの席に座ってもいいのです。

テーブルは向かい合わせに8人が座れる細長い席でした。新入居者の私が空いた席を探しているのを見ても、食堂のヘルパーさん達は知らん顔。昨日の引っ越し時に、「こういう所なんだ」と諦めていたので、もう何も期待していません。

 

やっと8人掛けの一番隅が空いていたので、周囲の了承を得て座りました。8人掛けと言っても、結局真ん中で分かれ、4人ずつが固まる格好になります。我がご近所となる3人の様子を眺めて名前を付けました。向かい・牢名主。その隣・ちびくろサンボのママ。お隣、姑。 どうして? と聞かないでください。何となくそれらしき風貌だったという他ありません。


いきなり飛んできた質問は「何年(なにどし)生まれ?」でした。私が答えると、牢名主が「じゃ、私らより一回りも若いんだ」という。私はゲッとなりました。これは大変な所に座ってしまった。何の話をしたらいいのだろう。うっかり冗談なんか言ったら張り倒されそうだ。みんな歳よりずっと若く見えて元気そうだもの。

 

さっきから、ジロジロ私の髪を眺めいた隣の姑が聞きました。

「あなた、髪の毛梳かして来たの?」

ほら来た。

「梳かしたわよ。だけど、私のはこういうヘアスタイルなの。じゃ、明日は念入りに梳かしてきますよ。あまり変わらないと思うけどね」

次の日、何もせずに行きました。

「どう? 変わらないでしょ」

「そんなことないわよ。やっぱりきちんと見えるわよ」

 



朝食 

これに、巨人のハナクソ程度の野菜炒めと果物が朝食の定番
果物はいつもバナナ3分の1
バナナって野菜じゃないの?


プロフィール

borobear

Author:borobear
父が婚約者の母に贈ったイギリス製の熊。昔はピカピカに可愛く輝いていたのに、今や薄汚れてボロ熊に。私も老人ホームで薄汚れ。同じボロなら居直って、なりふり構わず踊らにゃそんそんという具合に、仲良く生きています。

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