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こわ~い話 4

レコーダーが回っているのに気が付いたのは、メールを書いたり、社長への報告を書いたりした後でした。おや、こんなものが。すぐに再生してみました。以前ストーカーの部屋の音が録音されたことで、今度はその後をもっと悪質な男がを引継いだことを知っていましたから、そちらの様子を探るために時々掛けていたのです。でも、私のテープが回ると向こうの部屋でピピピッと音が入り、気が付くようになっていることを知りませんでした。だから、彼は、それを私に聞かせるための話を作って、それもパソコンのキーを叩く音が大きく響き、打ちながら呟く声が聞こえにくいようにして仕事を始めたのでしょう。

大音響の太鼓の音、読経の声をバックに男の声が入ります。冒頭はこんな具合でした。「シンジ、シンジ 済まない。気持ちが変わった。もう娘と妹を殺してくれてしまったのか。」さっきの廊下を走った声が蘇りました。正確にはここまでです。その後、大変な内容だったので、後でゆっくり聞こうと思って一度切ったら、その部分は消えて、何処にも見つからなくなりました。この男に関しては奇妙なことが起こるのに慣れていたのですが、これは不思議といえば不思議です。私がレコーダーの扱いを間違って、消してしまったのでしょうか。
一度聞いた内容は、こんな具合でした。「(大意)もしまだならやめてくれ。テル子に関してはすぐ社長に言い付けたり、顔を合わせてもプイとそっぽを向いたりする奴だ。息子にも死なれ、可愛がった猫にも死なれ、娘にも会えず―――だから殺してやろう」
すると、そこへ誰かが入ってきます。男は立ち上がり、いとも朗らかにこう言いました。「どれ、始めるぞ」

何を始めたのでしょう。私宛の文章を声を出しながらパソコンで打ち始めたのです。雑音で聞き取りにくくし、私を苛立たせ、後に証拠が残らないように細工をしたものを。拾い聞きしたことをかいつまんで箇条書きにします。

シンジという友人の死に何かトラウマを持っているらしいこと
自分は地獄に落ちる運命であると思っていること
一人で行くのは嫌なので、あなたを連れて行く。
「命、大丈夫ですか?」(命をもらうことOKですか)  注。「大丈夫」は年配だと「人を気遣う言葉」です。これは違う。
妹がこのホームで働いていること           
何度か会いに行ったけど会えなかったこと
娘と妹の命を「玩具のように」扱ったことを「膝を折ってお詫びします」と言う言葉もありましたっけ。玩具のようにと言う言葉は、私が社長あてに、人の命を玩具のように扱うなんて赦せません!と書いたものから採ったのです。彼にはパソコンの画面も見えるのです。

最後の方は泣きながら、鼻水をすすりながらの迫真の演技でした。本当に演技だとすればですが。本当の気持ちがどうだったのかは、計りかねます。でも「大事な大事なあなた」のベッドの揺れが大きくなり、私の苦しみが耐えられないものになって行ったのは確かです。大事な人を苦しめて喜ぶ男、サディスト・DV男になってしまうのですが?

私を騙そうとする言葉は最初にあったのです。
  「さて、始めるぞ」
こうして芝居の幕は上がりました。お人よしの私に、好感度を植え付けるために。

ちなみに、この録音は大事に残してあります。原稿にもなっています。
                                                           
                     

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Author:borobear
父が婚約者の母に贈ったイギリス製の熊。昔はピカピカに可愛く輝いていたのに、今や薄汚れてボロ熊に。私も老人ホームで薄汚れ。同じボロなら居直って、なりふり構わず踊らにゃそんそんという具合に、仲良く生きています。

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