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見学で見せるのはいいとこだけ

見学には、見学日が決まっているものがありますが、個人で予約して行く方がいいと思います。大勢いると、個人個人の知りたいことが違っていて、それに時間を費やされ、自分の聞きたいことが十分聞けないからです。

まず、建物まで、カタログに書いてある駅から(あるいはバス停から)の道順を、歩いてみて下さい。徒歩○分とあれば、その通りの時間で歩けるかどうか。普通80mを1分とするのだそうですが、老人の足を考えれば、もっと時間がかかるはず。それが正しければ、まず合格です。
中にはひどいのがあって、バス停から徒歩4分と書いてあるのが、8分かかったのがありました。私は足が速い方なので、もっと老人だったら10分はかかるでしょう。なぜそんな大ウソが書けるかというと、道は運動場をぐるっと回らなければならないのに、そこを斜めにつっ切って、プールも斜めに渡って直線距離で測るとそうなるのです。鳥になったり魚になったりすれば、4分で着く。何が悪い!
これだけで、もう、そのホームの良心の有無が見えてきます。

距離以外にも、歩くことをお勧めする理由はたくさんあります。歩けば、周囲の環境がしっかり見えます。近くにコンビニがあるか、どんな店があるか。工場はないか。できれば、ホームを一周してみて下さい。私が選ぼうとしたホームの隣には、ガソリンスタンドがありました。ある所は、ベランダに向けて、隣のパチンコ屋のエアコンの外機がお尻を向けていました。
これらは、車で乗り付けると案外気がつかずに終わってしまうことが多いのです。いきなり玄関に着けば、もう目の前にある建物と内部に気持ちが集中し、周囲にまで気を配る気持ちのゆとりがなくなってしまうからでしょう。営業マンは、「お車でお迎えに上がります」などとサービスの押し売りをしますが、それには、周囲をつぶさに調べたりしないようにという配慮があるのかもしれません。

建物で最初に目につくのはロビーです。だから、どこもロビーには力を入れます。まるでホテルを思わせる分厚い絨毯。金ピカの階段の手すり。そこでホームの格が決まるとばかりに、全力投球して作ったロビーです。
そういうロビーをみただけで、私はそのホームに興味がなくなります。こういう所に外出先から帰り、「お帰りなさいませ」と言われても、「家」に帰った気がするものだろうか。
だから、私が「ここが一番」と以前選んだのは、さほど広くない平凡な木の床に、籐のテーブルと椅子のセットが何組か置かれ、刺繍をしたクッションがその背にあった中級のホームでした。そこには確かに「家」のぬくもりがありました。「ただいま」「お帰りなさい」と笑顔を交わすなごやかさ。例のデカ顔営業に取り上げられてしまったホームでした。

話を戻すと、ロビーが高級ホテル並みのところは、他もすべて立派です。立派な映画館。ビリヤード室。図書館。美容室。ジム……。しかし、ここでも思います。100メートルもあろうかと思われる柄模様のふかふかの廊下。そこを、「歩くユニクロ」を自称している私が歩いたら! 考えただけで、息が詰まります。毎日ですから。一生ですから。
そして考えてしまうのです。この豪華さの裏に、何か犠牲になっている物があるのではないだろうか、と。入居費用も、管理費も他と比べてほとんど違いはありません。どこでバランスを取っているのだろう。サービス料の高さ? 介護費の消耗品代? 介護の質? 介護室が立派なのは見えます。でも、実際の介護は見えないのです。
こういうのを「下種の勘繰り」というのでしょうね。「豪華過ぎて嫌んなっちゃう」なんて言葉聞いたことありませんからね。豪華であるのも、人によっては「いいこと」の中に入ります。要するに好みの問題でしょう。「お帰りなさいませ」と最敬礼をされるのがお好きな方はどうぞ。

こういう所の営業マンはラクです。何も言わなくても誰もが(私を除いて)、こんな所に住めたらと夢のような生活を頭に描くでしょう。そして、思ってしまう。欲しい! 
こういうゴージャスな生活の中で人生を終えたいと思う人がいるのは当然です。でも、部屋の間取りだけでなく、たくさんの付属設備を見学して、それからゆっくり頭を冷やして落ち着いて考えてみる時間は必要だと思います。あの設備のどれだけを自分が使えるのか、どれだけ楽しめるのか、またその環境が自分の「生き方」に適しているのかどうかを。今後の一生を託す場所です。一時の感情で決めないでください。
私が見学した限りでは、その立派な設備を使っている人は1人も見かけませんでした。

どのホームでも見学者には「いい所」だけしか見せません。お風呂場の床が抜けかけているのなんか見せるはずがないでしょう。そこで「お風呂場を見せて下さい」と言ってみると? 「今使用中なのでちょっと……」「今工事中なのでちょっと……」
「ちょっと」「ちょっと」があまり溜まると、ちょっとでなく「大変」です。

一番の山場、「体験入居」の話は次回に。

坂道 
ホームまでの間に坂道はありませんか。
どんな素敵なホームでもこれではねぇ。
(まさか、こんなところに建てるバカもいないと思いますが。)
坂はどんなにゆるく見えても、将来外出不能につながります。
敬遠しましょう

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borobear

Author:borobear
父が婚約者の母に贈ったイギリス製の熊。昔はピカピカに可愛く輝いていたのに、今や薄汚れてボロ熊に。私も老人ホームで薄汚れ。同じボロなら居直って、なりふり構わず踊らにゃそんそんという具合に、仲良く生きています。

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