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営業マンの手=腕 2

ただ、営業マンの中にも、誠実で良い人がいることも言っておかなければ失礼かもしれません。その人は、私の過敏症を理解し、根気よく何件もの物件を提示し、私が部屋を吟味している間はただ黙って、私の判定を待っていました。時には、「そこはボロベアさんには向かないと思いますよ。前の人がお香マニアでしたから」とやめるように勧めたことさえありました。私は彼を信頼し、リフォームが済んだという部屋に2回も3回も体験入居した上で、近く予定された大規模補修が終わったら契約するというところまで漕ぎつけました。

ところが、大規模補修待ちの間に、彼は仙台に転勤になり担当者が変わりました。その男は「今すぐ」入居者を捕まえたかったのです。そこで大規模補修待ちなどというのんびりした女は切り捨てねばならぬということで、いきなりこんなことを言いだしました。「ここでは、入居者が決まってからリフォームするんです」。どこのホームもそれが普通です。ただ、私の部屋のリフォームは以前に済んでいると聞いていました。
「いえ、済んでいません」ピシャリと彼は言いました。「リフォーム後何年もそのままですから」
 私はリフォーム直後の部屋には入れません。
「そうすると、私はこのホームにはどの部屋でも入居できないことになるんですか?」
「そうですね」
その居直ったようなシャーシャーとしたデカイ顔(物理的にも本当にデカかった)。長い間かけて積み上げてきた、前の営業マンとの信頼関係が一瞬にして費えました。

営業マンは誰でもいいから入れちゃえば勝ち、というようなことを前に書きましたが、彼らにも入れたくない相手はあるのです。金の危なそうな人、苦情の多そうな人、厄介な病気持ちの人、あらゆる意味でホームのお荷物になりそうな人。人気のあるホームほど、これが多いのではと私は危惧します。入居希望者に困らないから選り好みができるのです。私が上記のような人(すべての条件を満たしていますね)であっても、空室が多くあれば「入れちゃえ」になる。その時の状況、ホームと会社の力関係で営業マンの手が変わるわけで、そんな事情はこちらは知る術もなく、空室状況などで推察するしかありません。
「あなたは入れません!」などとは、いくら厚顔無恥な営業マンでも言えないでしょうから、決まり文句を言います。 
「その部屋はもう塞がりました」。
そう言われたら諦めた方がいいです。「2日前に空いてたんだから、そんなはずはない!」などと怒るともっと敬遠されるだけです。私はそれを言っちゃったんですね。だから知ってますよ。入居希望者のブラックリストらしきものまで存在することを。まあ、嘘を見抜いた人に親切心が湧かなくても当然かもしれません。

とはいえ、営業マンが良い人だからと言って、喜んでばかりはいられません。彼らはあくまでも仲介者ですから、同じホームを扱っている営業マンなら、どんな人に当たっても入る場所は同じな訳です。良い人からは、より正しい情報が得られ、長い道のりを気持ちよく一緒に歩けるというメリットはありますが、結果を考えるとちょっと虚しいですね。

私たちは営業マンを選ぶことはできません。どんな人に当たるか、くじ引きと同じです。また、行く先のホームがいいか悪いかも、不確かな情報ばかりで判断がつかない。仕方がないから、適当なところで妥協して入居してしまいます。これもバクチみたいなもんです。同じバクチでも、パチンコや競馬のようなお遊び(それで生計を立てている人がいたら、ごめんなさい)とは違います。全財産を賭ける真剣バクチだという気持ちでホーム選びに取り組んで下さい。

入居してから「失敗した!」と思ってももう遅い。大抵の人は出るに出られなくなります。向こうはそれが付け目なのです。90日間で退去すれば、ほぼ全額戻す。こんな規定があります。老いの身に鞭打って、やっと引っ越してきた老人に、もう一度引っ越しをするエネルギーが残っていると思いますか。引っ越し先が探せると思いますか。余程の孝行息子や孝行娘の手助けがなければ無理です。そして、今、親の手助けに精を出す孝行子供はあまりいませんね。みんな自分のことで忙しい年代だし。だからこそ、老人ホームに入るわけで……しょ?

人生最後の時期を過ごす大事な場所の選択を、全部くじ運のせいにするなら、何も書かなくてもいいことになってしまうので、入居希望者が得られるささやかな手掛かりを、見学・体験入居の中に探ってみましょう。


イケメン ブサイク

どっちを選ぶ?
どっちでも。 だって、お腹の中は見えないから。
 

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borobear

Author:borobear
父が婚約者の母に贈ったイギリス製の熊。昔はピカピカに可愛く輝いていたのに、今や薄汚れてボロ熊に。私も老人ホームで薄汚れ。同じボロなら居直って、なりふり構わず踊らにゃそんそんという具合に、仲良く生きています。

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