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「入居対象」について

雑誌などのホーム紹介に「入居対象」という言葉をよく見かけます。つまり、入居者が自立であるか介護専用であるかを示す言葉です。
以前は「自立」というのが多かったのですが、今は「混合」が多い。つまり、自立でも介護でも受け入れるということです。

その際、同じ混合でも、自立者と介護必要者が一緒の建物に住み、一緒に行動を共にするのかどうかに気を配って下さい。私個人の意見としては、自立者と要介護者は、別の建物に住むべきだと思っています。前に「大変な人」で触れたように、一緒だと自立の人に精神的な負担がかかる場合があるからです。自分の未来の姿を毎日見せられていて元気が出るでしょうか。
「コーラス部がお待ちしていまーす!」の元気な人達は、完全自立の人だけが住んでいるホームの人たちでした。誰もが、自由に行きたい所へ行き、外部に仕事を持ち、社会と結ばれている人たちです。当然、話題も多岐多様にわたり、仕事や趣味が一致している者がいれば、友達の集まりもできるでしょう。
やがて、彼らも介護が必要な時が来る。そのときに、介護棟へ移るわけです。

今、やたらに「混合」が多くなってしまったのは、「自立」として入れた人が、介護に移行する丁度その時期だからかもしれません。介護棟の用意がなかったのです。
仕方がないから、自室で介護をします。多くの人が、1人で歩けなかったり、「大変な人」であったりするため、ヘルパーは彼ら全員に声を掛けて回らなければなりません。それも、断りなく入居者のドアを開けてはならないということで、ただ叫ぶしか方法がないのです。「朝ごはんですよ。起きて下さーい!」「××さーん、お茶をお持ちしました!」「お薬でーす!」 相手が大抵耳が遠いので、その声を出すには大変な肺活量を要します。しかも廊下の音響がとてもよいときている。(どうして不必要なところばかりが「いい」んでしょ)。不眠症のため、やっと睡眠薬の力を借りて眠っている時間に、これが聞こえると飛び起きます。勿論「仕方がないことだ」とは思ってますよ。だけど、自立の人にとっては大事な睡眠時間です。たとえそれが、すでに朝の6時過ぎだとしても。自立の人の健康も考えてください。
「早起きは三文の得」なんて誰が言ったんだ! 睡眠薬代返せ! 

つまり、ここで言いたいのは、もし「混合」と書いてあったら、自立と介護の建物が共同か、別棟への移動ができるかどうかを確かめた方がいいということです。睡眠薬代を返してもらえということではありませんから、その点よろしく。


 疲れた
ヘルパーさんも大変です
一日何回も、何階もに渡って点在する部屋に
お茶やらご飯を運ばなければなりません。

週刊誌でよく老人ホームのランク付けをします。
ここが良いホームの上部にランク付けされた時、みんな顔を見合わせました。
どこ見て、ここを選んだんだろうね。
退去率(死亡は除く)だとという話もありましたが、
元気な人の退去など、よほどのことがなければありません。
それより、ヘルパーさん達従業員の退去率の方を見てください。
それが多ければ、そのホームは待遇も悪く、
それに対して不平でも言おうものならすぐ首にして、新しい人を入れている可能性があります。
もっとも、その退去率を意図的に低めに発表していれば、こちらはお手上げです。
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築年数について

私は化学物質過敏症でしたから、築2年以内の新築物件は選べませんでした。意外なことに、それより古いものとなると、平成5年前後に固まっているのです。ちょっとしたブームだったのでしょう。むしろ喜びました。それだけ時間がたっていればホーム内の臭いは完全に消えているだろう。大規模補修が遅くとも15年以内には行われているはずだから、それさえ終わっていれば、他の部屋のリフォームぐらいは大丈夫。短期間に終わるものだし、一年に数回程度だろうからと。

それが間違いだったのです。リフォームは「たまに」なんてものじゃない。毎日どこかで行われます。隣室で、斜向かいで、上で、下で………。古いので亡くなる方が多いのでしょう。また、個人的にも古い部分を直したい気持ちが出てくるでしょうし。後1日、後3日、日を数えるようにして終わるまで我慢しました。


リフォームに続いたのが、各設備の故障です。下水管、屋上の給水塔、電気系統の音・・・それらについては前にも書きましたが、それが突然爆発したように起こり始めたのです。
工事。工事。工事。
それらに直面して私がどうだったかは、(    )て、(    )から、(       )と思ったほど。
(カッコを勝手に埋めよ。老人ホーム入居試験)

古い建物には、こういう欠点があるのを見逃していました。大規模補修を何時したか、それは「説明書」には書いてありません。質問して下さい。それが15年以上経ってから、あるいは15年以上経っているのに「まだ」なら、そこのメンテナンスには問題があります。下水管の取り換え、給水塔の補修(古い建物はタンクが屋上にあります)、取り換えなど、まずやっていません。あなたが入居した後に、それらはやってくるのです。 
築年数は新しい方がよさそうだということが分かります。

ただ、新しいものには、別の危険があります。ここ2、3年の間に「サービス付き高齢者住宅」(サ高住)というものが増えました。その経営者たちが、本当に老人介護のノウハウを知っているのかどうか私は疑います。儲かりそうだから参入しよう程度の気持ちで始めたのか、本気で大変な仕事に取り組む覚悟ができているのか、私にはわかりません。
「儲かりそう」。そう、儲かる場所は多分介護室です。おむつを何枚替えたかなんて誰にわかりましょう。外で買えば安く買える介護用品を定価で買わせる。食べないと分かっている食事を出す。その他、いくらでもごまかせる収入がありそうです。「介護室は宝の山」と誰かが言っていましたが、新しい参入会社の中にはそれが目当てという所がありそうで注意が必要です。なんと言っても「介護」がしっかりしている所が一番です。その点から考えると、やはり、ある程度の「歴史」を持っている経営者の方が安全-----かも。
私には、性格的に「サ高住」の方が向いていそうだと期待していたのですが、今現在の状態ではちょっと安心して入れません。



宝船 
入居者達のお着きぃ!
お客様は神様です
しかし…少々若いのもいるな
な~に、10年たてばみな同じでさぁ
(以上、「バチ当り」共の会話。)

ホームの資金について

ホームを決める際、一番気にかかるのは「いくら掛るのか」です。このブログでは、それには何も触れていません。というのは、触れたくても触れようがないからです。ホームの種類は多種多様で、それぞれがみな違う料金体制を持っています。ですから、お金の問題については、ご自分で、資料と一緒に送られてくる「重要事項説明書」でつぶさに吟味していただく他はありません。なに? 重要事項説明書がない? 見学の時口頭で説明するって? バカな! 口頭で聞いて分かるような代物じゃありません。そんなズボラな所に交通費を使う無駄遣いはやめましょう。

私がつい最近初めて知った、「そうだったのか」をお知らせしておきます。
ここへ入る時、このホームの経済状態を調べてもらいました。ランクは、どん底付近と極めて親しい仲。驚きました。そこで、ある「相談所」に聞きました。
「大丈夫でしょうか」
「全然問題ありません。そこは入居者はたくさん入っているので、もし、潰れてもかならずどこか他の所が手を上げて、経営を引き継ぎます。だから、入居者が追い出されるということはありませんよ」
私は、「なるほど」と思いました。それなら別にいいんじゃないか。
ところが、最近ある営業マンに、こう言われたのです。
「確かにそうなるでしょう。でも、引き継いだ会社が、前の契約書通りの金額でやってくれる保証はありませんよ。新しい契約書を作り、新しい料金表ができるかもしれません」
「なるほど」と思いました。(私も結構「簡単な人」ですねぇ) それはよくない。
「追い出されることはない」。確かに。しかし、前の契約書の料金で将来の資金を計算していた人は、お金が足りなくなる場合が出てこないでしょうか。そうしたら、出ていかなければならなくなる?! 
この辺りは、実例がないので(たくさんあるけど、関係者以外の耳には入ってこないのだそうで)真偽のほどは分かりません。
分かったのは、やはり運営会社の経済状況は良いに限るということでした。

考えてみると、経営状態の悪さが、直接入居者に響く場合があります。まだ返還金が残っている状態で退去した時です。「説明書」に退去後何日以内に返還するという項目があるので見て下さい。経営状態がいい所は、2カ月程度、悪くても3カ月以内。それが半年となると、経営状態は「いい」とはお世辞にも言えません。それでも還ってくればまだいい。「もうちょっと待って下さい」が繰り返されると大変です。
ある退去者の話です。「返還金を他のホームの頭金に予定していたので、返してもらえなくて困り果てた」
返還金の期限超えに罰則をつけるべきです。一日延びたらその分利息をつけるとか。このままでは逃げ得になる可能性があります。

最近の「ダイアモンド」という雑誌の老人ホーム特集にこんな記事がありました。
「営業マンがあまりにも契約を急ぐ場合などは、資金繰りが悪化している可能性もある」
私が契約書を交わし、当日すぐさま銀行に直行して入居金全額を払ったのは、月末の31日。台風まがいの大嵐の日に老人を連れ出すのはあまりに非常識で、当然日述べするだろうと思っていた日でした。

月末どん詰まり
arashi.jpg 
「嵐だっちゅうに! 入金、明日だっていいだろ」
「その前に俺の会社が吹っ飛んじゃうんだよ。急げ!」 

体験入居

入居を決める最終段階に、体験入居があります。ここが下調べの山場です。自分の目で、耳で、体全体で内部を観察できる唯一の機会です。
まず、泊めてもらう部屋は、自分が入る予定の部屋にするのが一番いいのです。部屋の位置によって、聞こえる音が(ゴミ収集車の音・前の道路の車の音・駐車場の音など)、日の当たり方が、周囲の風景が、上下左右の部屋からどんな影響を受けるか、など数え切れないほどの大事な情報が得られるはずです。

ところが、これができないのです。今まで、それができたのは、例の良き営業マンのいるホームだけでした。化学物質過敏症の私は「自分の部屋」で寝てみなければ良し悪しを判断できないという知識が彼にあったゆえの特別配慮からでした。
普通は、布団の用意・部屋の掃除など余計な手間がかかるのと、安全のために、ゲストルームに泊まります。お風呂もついていますから、ホテルに泊まったのと同じです。

食事のとき以外は、部屋に籠っていてもいいのですが、それでは何の体験にもならないので、極力勇気を出して(本当に勇気がいります。入居者の好奇の目に曝される訳ですから)、あらゆる所へ顔だし、あらゆるものを使ってみて下さい。特に大浴場は大抵パスしてしまいますが、ぜひ入って下さい。ほら、床が抜けかけているのも見えるでしょ。

では、体験入居者に、ホームはどう備えるのでしょう。(入居者談)
風呂場に、普通はボディ石鹸だけなのに、その日はシャンプーとリンスが現れ、次の日には消えた。
食事がいつもより、豪華だった。
前日の掃除がやけに丁寧だった。
ロビーにいつもたむろしている常連の入居者が、その日は姿を消した。

特に重大なのは最期のロビーの話です。ここは、今までは絶対聞けなかった内部の声が聞ける大事な場所なのです。食堂もそうです。一人ポツンと離れたところに座ってはいけません。なるべく話好きそうな人が固まっている場所に入り込み、人懐っこい感じで(その日だけの芝居でもいいから)、そこの良し悪し、入居の可能性を聞いてみて下さい。もしかすると「それは、あなたがご自分で決めることよ」という冷たい返事が返ってくるかもしれません。他の人に聞いてみても同じようなら、それはホームがそういう躾をしている疑いがあります。

このホームでは、見学の時でさえ、なぜか「隔離されている」ような感じが付きまといました。お昼御飯を食べるのも「ハエ取り」と2人だけ。テーブルもみんなから離れた場所に取りました。
ある時、ロビーにいた時、ハエ取りがちょっと離れたすきに、1人ポツンと座っている人が目の前にいたので、すかさず聞いてみました。
「ここはどうですか」
「あのね、ここの悪口は言っちゃいけないの」
そう言った後は、その人は口をきゅっと結び何も言わなくなりました。今思えば、「大変な人」だったのでしょうが、この言葉は「言えば悪口になるから……」という意味でしょうね。やはりそうか。ここでは外部のものに、中の話はしてはいけないという教育をしてるんだ。その機会を作らないように、いつも誰かが傍にいて見張っている。実際、ある人が、入居希望者とちょっと話をしていたところ、後で職員が飛んできて、「今何の話をしたんですか」と突っ込まれたとか。

ロビー以上に話しやすいのはお風呂場です。ここには、いかなるホームの人も入れませんから。ただし、こういう狭い場所に入居者が数人いる場合、言った悪口が誰かから洩れ、後で災難が降りかかる恐れがあるからと何も言わない可能性は十分あります。そういう点では、ロビーの方がいいのかなぁ。
要はタイミングの捉まえ方なんですけどね。希望者にも、これが上手な人と下手な人がいますから、難しい。

入居者と話をするのを嫌がるホームは、いいホームとは言えません。言われて困ることを抱えている証拠です。

私に「体験入居と言うのは、ここの設備を見るだけでなく、ここの生活を見ることです。このホームの様子なんかも入居者にどんどん聞いてみてください。」と言ったのがやはり例の営業マンでした。そこで私は食事時には必ずどこかのグループに潜りこみ、それとはなしにここの雰囲気を体で感じ、その人たちに馴染んでいきました。あまり長い期間に渡って私が時々泊まるので、「ボロベアさん、まだ入らないの?」「コーラス部が待ってまーす」と言う声援まで飛ぶようになりました。その明るい雰囲気。ここと何という違いでしょう。今でも懐かしい。

今まで全く見えなかった内部の様子が、やっと覗き見程度でも見られる唯一の機会。それが体験入居です。とにかく「見よう」という意気込みを持って下さい。そう思わなければ、見えているものも見ないで帰って来てしまいます。体験入居は偉いのです。 兵隊の位にすると……わかんない! とにかく体験入居に敬礼!

命令されて条件反射で敬礼しちゃったけど
誰も何も答えてくれなかったぜ。
どうしてくれるんだ、俺のプライド

ゴメンナサイ
でもあんたの顔も悪い
 敬礼

見学で見せるのはいいとこだけ

見学には、見学日が決まっているものがありますが、個人で予約して行く方がいいと思います。大勢いると、個人個人の知りたいことが違っていて、それに時間を費やされ、自分の聞きたいことが十分聞けないからです。

まず、建物まで、カタログに書いてある駅から(あるいはバス停から)の道順を、歩いてみて下さい。徒歩○分とあれば、その通りの時間で歩けるかどうか。普通80mを1分とするのだそうですが、老人の足を考えれば、もっと時間がかかるはず。それが正しければ、まず合格です。
中にはひどいのがあって、バス停から徒歩4分と書いてあるのが、8分かかったのがありました。私は足が速い方なので、もっと老人だったら10分はかかるでしょう。なぜそんな大ウソが書けるかというと、道は運動場をぐるっと回らなければならないのに、そこを斜めにつっ切って、プールも斜めに渡って直線距離で測るとそうなるのです。鳥になったり魚になったりすれば、4分で着く。何が悪い!
これだけで、もう、そのホームの良心の有無が見えてきます。

距離以外にも、歩くことをお勧めする理由はたくさんあります。歩けば、周囲の環境がしっかり見えます。近くにコンビニがあるか、どんな店があるか。工場はないか。できれば、ホームを一周してみて下さい。私が選ぼうとしたホームの隣には、ガソリンスタンドがありました。ある所は、ベランダに向けて、隣のパチンコ屋のエアコンの外機がお尻を向けていました。
これらは、車で乗り付けると案外気がつかずに終わってしまうことが多いのです。いきなり玄関に着けば、もう目の前にある建物と内部に気持ちが集中し、周囲にまで気を配る気持ちのゆとりがなくなってしまうからでしょう。営業マンは、「お車でお迎えに上がります」などとサービスの押し売りをしますが、それには、周囲をつぶさに調べたりしないようにという配慮があるのかもしれません。

建物で最初に目につくのはロビーです。だから、どこもロビーには力を入れます。まるでホテルを思わせる分厚い絨毯。金ピカの階段の手すり。そこでホームの格が決まるとばかりに、全力投球して作ったロビーです。
そういうロビーをみただけで、私はそのホームに興味がなくなります。こういう所に外出先から帰り、「お帰りなさいませ」と言われても、「家」に帰った気がするものだろうか。
だから、私が「ここが一番」と以前選んだのは、さほど広くない平凡な木の床に、籐のテーブルと椅子のセットが何組か置かれ、刺繍をしたクッションがその背にあった中級のホームでした。そこには確かに「家」のぬくもりがありました。「ただいま」「お帰りなさい」と笑顔を交わすなごやかさ。例のデカ顔営業に取り上げられてしまったホームでした。

話を戻すと、ロビーが高級ホテル並みのところは、他もすべて立派です。立派な映画館。ビリヤード室。図書館。美容室。ジム……。しかし、ここでも思います。100メートルもあろうかと思われる柄模様のふかふかの廊下。そこを、「歩くユニクロ」を自称している私が歩いたら! 考えただけで、息が詰まります。毎日ですから。一生ですから。
そして考えてしまうのです。この豪華さの裏に、何か犠牲になっている物があるのではないだろうか、と。入居費用も、管理費も他と比べてほとんど違いはありません。どこでバランスを取っているのだろう。サービス料の高さ? 介護費の消耗品代? 介護の質? 介護室が立派なのは見えます。でも、実際の介護は見えないのです。
こういうのを「下種の勘繰り」というのでしょうね。「豪華過ぎて嫌んなっちゃう」なんて言葉聞いたことありませんからね。豪華であるのも、人によっては「いいこと」の中に入ります。要するに好みの問題でしょう。「お帰りなさいませ」と最敬礼をされるのがお好きな方はどうぞ。

こういう所の営業マンはラクです。何も言わなくても誰もが(私を除いて)、こんな所に住めたらと夢のような生活を頭に描くでしょう。そして、思ってしまう。欲しい! 
こういうゴージャスな生活の中で人生を終えたいと思う人がいるのは当然です。でも、部屋の間取りだけでなく、たくさんの付属設備を見学して、それからゆっくり頭を冷やして落ち着いて考えてみる時間は必要だと思います。あの設備のどれだけを自分が使えるのか、どれだけ楽しめるのか、またその環境が自分の「生き方」に適しているのかどうかを。今後の一生を託す場所です。一時の感情で決めないでください。
私が見学した限りでは、その立派な設備を使っている人は1人も見かけませんでした。

どのホームでも見学者には「いい所」だけしか見せません。お風呂場の床が抜けかけているのなんか見せるはずがないでしょう。そこで「お風呂場を見せて下さい」と言ってみると? 「今使用中なのでちょっと……」「今工事中なのでちょっと……」
「ちょっと」「ちょっと」があまり溜まると、ちょっとでなく「大変」です。

一番の山場、「体験入居」の話は次回に。

坂道 
ホームまでの間に坂道はありませんか。
どんな素敵なホームでもこれではねぇ。
(まさか、こんなところに建てるバカもいないと思いますが。)
坂はどんなにゆるく見えても、将来外出不能につながります。
敬遠しましょう

営業マンの手=腕 2

ただ、営業マンの中にも、誠実で良い人がいることも言っておかなければ失礼かもしれません。その人は、私の過敏症を理解し、根気よく何件もの物件を提示し、私が部屋を吟味している間はただ黙って、私の判定を待っていました。時には、「そこはボロベアさんには向かないと思いますよ。前の人がお香マニアでしたから」とやめるように勧めたことさえありました。私は彼を信頼し、リフォームが済んだという部屋に2回も3回も体験入居した上で、近く予定された大規模補修が終わったら契約するというところまで漕ぎつけました。

ところが、大規模補修待ちの間に、彼は仙台に転勤になり担当者が変わりました。その男は「今すぐ」入居者を捕まえたかったのです。そこで大規模補修待ちなどというのんびりした女は切り捨てねばならぬということで、いきなりこんなことを言いだしました。「ここでは、入居者が決まってからリフォームするんです」。どこのホームもそれが普通です。ただ、私の部屋のリフォームは以前に済んでいると聞いていました。
「いえ、済んでいません」ピシャリと彼は言いました。「リフォーム後何年もそのままですから」
 私はリフォーム直後の部屋には入れません。
「そうすると、私はこのホームにはどの部屋でも入居できないことになるんですか?」
「そうですね」
その居直ったようなシャーシャーとしたデカイ顔(物理的にも本当にデカかった)。長い間かけて積み上げてきた、前の営業マンとの信頼関係が一瞬にして費えました。

営業マンは誰でもいいから入れちゃえば勝ち、というようなことを前に書きましたが、彼らにも入れたくない相手はあるのです。金の危なそうな人、苦情の多そうな人、厄介な病気持ちの人、あらゆる意味でホームのお荷物になりそうな人。人気のあるホームほど、これが多いのではと私は危惧します。入居希望者に困らないから選り好みができるのです。私が上記のような人(すべての条件を満たしていますね)であっても、空室が多くあれば「入れちゃえ」になる。その時の状況、ホームと会社の力関係で営業マンの手が変わるわけで、そんな事情はこちらは知る術もなく、空室状況などで推察するしかありません。
「あなたは入れません!」などとは、いくら厚顔無恥な営業マンでも言えないでしょうから、決まり文句を言います。 
「その部屋はもう塞がりました」。
そう言われたら諦めた方がいいです。「2日前に空いてたんだから、そんなはずはない!」などと怒るともっと敬遠されるだけです。私はそれを言っちゃったんですね。だから知ってますよ。入居希望者のブラックリストらしきものまで存在することを。まあ、嘘を見抜いた人に親切心が湧かなくても当然かもしれません。

とはいえ、営業マンが良い人だからと言って、喜んでばかりはいられません。彼らはあくまでも仲介者ですから、同じホームを扱っている営業マンなら、どんな人に当たっても入る場所は同じな訳です。良い人からは、より正しい情報が得られ、長い道のりを気持ちよく一緒に歩けるというメリットはありますが、結果を考えるとちょっと虚しいですね。

私たちは営業マンを選ぶことはできません。どんな人に当たるか、くじ引きと同じです。また、行く先のホームがいいか悪いかも、不確かな情報ばかりで判断がつかない。仕方がないから、適当なところで妥協して入居してしまいます。これもバクチみたいなもんです。同じバクチでも、パチンコや競馬のようなお遊び(それで生計を立てている人がいたら、ごめんなさい)とは違います。全財産を賭ける真剣バクチだという気持ちでホーム選びに取り組んで下さい。

入居してから「失敗した!」と思ってももう遅い。大抵の人は出るに出られなくなります。向こうはそれが付け目なのです。90日間で退去すれば、ほぼ全額戻す。こんな規定があります。老いの身に鞭打って、やっと引っ越してきた老人に、もう一度引っ越しをするエネルギーが残っていると思いますか。引っ越し先が探せると思いますか。余程の孝行息子や孝行娘の手助けがなければ無理です。そして、今、親の手助けに精を出す孝行子供はあまりいませんね。みんな自分のことで忙しい年代だし。だからこそ、老人ホームに入るわけで……しょ?

人生最後の時期を過ごす大事な場所の選択を、全部くじ運のせいにするなら、何も書かなくてもいいことになってしまうので、入居希望者が得られるささやかな手掛かりを、見学・体験入居の中に探ってみましょう。


イケメン ブサイク

どっちを選ぶ?
どっちでも。 だって、お腹の中は見えないから。
 
プロフィール

borobear

Author:borobear
父が婚約者の母に贈ったイギリス製の熊。昔はピカピカに可愛く輝いていたのに、今や薄汚れてボロ熊に。私も老人ホームで薄汚れ。同じボロなら居直って、なりふり構わず踊らにゃそんそんという具合に、仲良く生きています。

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